その他の音楽

2016年5月22日 (日)

岡村孝子「五月の晴れた空」

Liberte

先週の平日の午前中、出かける用事があって、街を歩いていたら、雨上がりの空のもと、空気がひんやりと澄んでいて、とても気持ちがよかった。そのとき、ふと、岡村孝子の歌「五月の晴れた空」を思い出した。

彼女の曲としては珍しく、一人の女性を見守る第三者の目で、そして、女性の前向きな姿勢と、五月の空や風や緑を重ねあわせて歌われている。いまはそんな季節だ。

この歌は、彼女の三作目のアルバム『リベルテ』に収録されている。

岡村孝子:リベルテ(ファンハウス)

リベルテ
迷路
電車
ついてない
五月の晴れた空
秋の日の夕暮れ
私はここにいる
夢をあきらめないで
月が泣いた夜

1987

2015年12月24日 (木)

ベルト・ケンプフェルト「バイ・バイ・ブルース」

Bestselection

トランペットのソロをフィーチュアした「星空のブルース」「真夜中のブルース」「愛の誓い」などのヒット曲、それにフランク・シナトラの「夜のストレンジャー」、ナット・キング・コールの「L・O・V・E」などの作曲者として知られているベルト・ケンプフェルト。その彼の楽団に「バイ・バイ・ブルース」という曲がある。

美しい和音の進行で始まり、その上にあるかないかのような淡いメロディーが乗るのだが、この曲を聴いていると、立ち込めた霧が日の出とともにゆっくりと晴れていく情景が浮かんでくる。

YouTube 上にロイヤル・アルバート・ホールでのベルト・ケンプフェルト楽団の演奏があって、照明を落とした舞台の上、演奏が「バイ・バイ・ブルース」で始まる。曲名はともかく、これほど幕開けにふさわしいものはないように思う。

メロディーが希薄で、和音の進行だけが美しく記憶に残る、こういう曲に僕は弱い。

こんな曲をほかにもいくつか思い浮かべることができる。たとえば、バッハの平均律クラヴィーア曲集第一巻のハ長調の前奏曲。後年、この分散和音にグノーが「アヴェ・マリア」のメロディーを乗せたことはよく知られているところ。

フォーレの「レクイエム」最終曲「楽園にて」や、キャンディーズの EP「微笑がえし」の B 面「かーてん・こーる」の出だしも同様だし、ジャズでは、ベース奏者のスティーヴ・スワロウの作った曲にこんなのが多い。

Best Selection of Bert Kaempfert

2015年8月16日 (日)

ビーチ・ボーイズ『ペット・サウンズ』

Petsounds

ビーチ・ボーイズの『ペット・サウンズ』を聴いてみた。

『ペット・サウンズ』はミュージシャンや評論家などの玄人筋からとりわけて評価が高い。このアルバムでも、山下達郎と萩原健太両氏が異例に長い解説文を寄せて、その魅力を述べている。

僕はこれまでビーチ・ボーイズをまともに聴いたことがなかった。山下達郎の『ビッグ・ウェイヴ』の中のブライアン・ウィルソンが書いた数曲から、ビーチ・ボーイズの音楽を想像していたにすぎなかったのだ。であるから、いきなり『ペット・サウンズ』を聴いても、ずいぶんと細かい作業を積み重ねた、大変に凝った音楽だという以上の感想が持てなかったのもまた当然のことなのだろう。

『ペット・サウンズ』がビートルズの『ラバー・ソウル』に着想を得て、ブライアン・ウィルソンが個人的に作ったトータル・アルバムであり、さらには、『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』に影響を与えた、と伝えられている事情はなるほどと思わせる。が、やはり、数々の魅力的な曲で構成されているビートルズのアルバムに比べ、『ペット・サウンズ』はいかにも渋い。

時間をかけて聴き続ければ、またちがった発見があるかもしれない。

Pet Sounds / The Beach Boys (Capitol)

Wouldn't It Be Nice
You Still Believe  in Me
That's Not Me
Don't Talk (Put Your Head on My Shoulder)
I'm Waiting for the Day
Let's Go Away for Awhile
Sloop John B
God Only Knows
I Know There's an Answer
Here Today
I Just Wasn't Made for These Times
Pet Sounds
Caroline No

1966

2013年10月 7日 (月)

中学生のころに聴いていた音楽

Greatbillyvaughn

僕が今聴いている音楽はジャズとクラシック音楽で、割合にするとちょうど半々ぐらいで、レコードの数も同様に半々ぐらいになっています。

それでも、たまにはジャズやクラシック音楽以外のものも聴くのです。そういうとき、レコード棚から取り出すのは中学生のころに聴きはじめた音楽で、その後 LP で買い直したものが多いです。こういう傾向になったのは、年齢とともに電気楽器の音色が耳に障るようになり、今の音楽が聴けなくなったためだろうと思います。

ビリー・ヴォーン楽団の『真珠貝の歌』『浪路はるかに』『星をもとめて』『峠の幌馬車』などもよく聴いていました。

この当時の曲はだいたい三分前後に纏められています。今の感覚からするとかなり短いのですが、曲自体の魅力は薄れずに、新鮮なまま保たれている気がします。濃度を高めると保存性がよくなるのは、なにも食品に限ったことではないようです。

Great Billy Vaughn (Dot)

Pearly Shells
Sail Along Silv'ry Moon
Stranger on the Shore
Caravan
Greenfields
Harbor Lights
Look for a Star
I Can't Stop Loving You
Mexican Pearls
Wheels
Everybody Loves Somebody
Red Sails in the Sunset
Midnight in Moscow
Moonlight Bay
Over the Rainbow
Isle of Capri

Billy Vaughn and His Orchestra

2012年4月 9日 (月)

『ザ・ベスト・オヴ・ミシシッピ・ジョン・ハート』

Thebestofmississippijohnhurt

ミシシッピ・ジョン・ハートのことは YouTube に投稿された高田渡 / 坂崎幸之助の動画で知り、それ以来彼の動画を集めてきたのですが、やはり最低一枚はレコードを持っていないと具合が良くないということで、求めたのがこれです。

これは彼が再発見され、亡くなる少し前に録音されたもの。前の記事『ミシシッピ・ジョン・ハート』に添付した動画 Richland Woman Blues の音源はこのレコードのものですね。

あらためて彼の演奏を聴いて、その後のフォーク・シンガーたちに与えた影響が大きいように思います。親指のベース・ノートとシンコペイテッドなフィンガリングによって作り出されるドライヴ感、コーラスごとに律儀にギターと歌を繰り返すところなど、僕にはもちろん高田渡を、そしてピーター・ポール・アンド・マリーのピーター・ヤーロウさえ感じさせます。

The Best of Mississippi John Hurt (Vanguard)

Here Am I, Oh Lord, Send Me
I Shall Not Be Moved
Nearer My God to Thee
Baby What's Wrong with You
It Ain't Nobody's Business
Salty Dog Blues
Coffee Blues
Avalon, My Home Town
Make Me a Pallet on the Floor
Since I've Laid This Burden Down
Sliding Delta
Monday Morning Blues
Richland Women Blues
Candy Man
Stagolee
My Creole Belle
C. C. Rider
Spanish Fandango
Talking Casey
Chicken
You Are My Sunshine

Mississippi John Hurt (guitar, vocal)
in Concert April 15, 1965 at Oberlin College

2011年8月30日 (火)

トム・パクストン:ラスト・シング・イン・マイ・マインド

ピーター・ポール・アンド・マリー Peter, Paul and Mary のレコードを整理していたら、彼らがトム・パクストン Tom Paxton の『ラスト・シング・イン・マイ・マインド』Last Thing in My Mind を取り上げていたのを知った。六枚目の『シー・ホワット・トゥモロウ・ブリングズ』See What Tomorrow Brings に入っている。これまで注意して聴いてこなかったということだ。

パクストンの曲を初めて聴いたのは、岡林信康の最初のレコード『わたしを断罪せよ』(URC)の中の『ランブリング・ボーイ』My Rambling Boy で、ここで彼は中山容の訳詞を歌っていた。

歌の内容は明るいものではないのだが、曲はなぜかカントリー音楽に近い緩いドライヴ感をもっていた。このせいか、微かな希望さえ持てそうなそんな不思議な感じがあった。

『ラスト・シング・イン・マイ・マインド』もやはり切ない歌だ。PPM はこの曲をマリー・トラヴァースのソロで演奏している。

いま、パクストンの演奏は YouTube でも視聴できるようになっているが、少なくとも一枚くらいはレコードを持っていたい。

2011年5月 1日 (日)

太田裕美シングル・コレクション

1

2

3

僕の知っているかぎりでは、太田裕美さんの EP は全部で 24 枚あって、このあと『雨の音が聞こえる』という三曲入り 30 cm LP が続き、そして 8 cm シングル CD になるようです。

EP はもうだいぶ前にそろっていたのですが、ようやく時間ができたので CD-R に焼いてみることにしました。一枚あたり EP 8 枚、16 曲という体裁になりました。『木綿のハンカチーフ』の中袋に、当時 CBS SONY レコードに所属していた人たちのサインが載っていたので、裕美さんのものを画像化してジャケットに入れました。

初めの『雨だれ』から 10 枚目の『恋人たちの 100 の偽り』まで作詞松本隆、作曲筒美京平のコンビが連続して曲を作っているのですが、彼らの仕事ぶりも何というかすごいものがありますね。

シングル CD にはこんなことをするような楽しさは感じられないですね。

太田裕美シングル・コレクション vol.1

雨だれ、白い季節(SOLB 193)
たんぽぽ、リラの花咲く頃(SOLB 230)
夕焼け、水曜日の約束(SOLB 290)
木綿のハンカチーフ、揺れる愛情(SOLB 352)
赤いハイヒール、茶いろの鞄(06SH 10)
最後の一葉、銀のオルゴール(06SH 56)
しあわせ未満、初恋ノスタルジー(06SH 107)
恋愛遊戯、心象風景(06SH 160)

太田裕美シングル・コレクション vol.2

九月の雨、マニュキアの小壜(06SH 205)
恋人たちの 100 の偽り、四季絵巻(06SH 252)
失恋魔術師、さよならのワルツ(06SH 268)
ドール、やあ!カモメ(06SH 359)
振り向けばイエスタディ、海が泣いている(06SH 417)
青空の翳り、とにかく淋しいのです(06SH 483)
シングル ガール、想い出達の舞踏会(06SH 567)
ガラスの世代、やさしい街(06SH 656)

太田裕美シングル・コレクション vol.3

南風、想い出の「赤毛のアン」(06SH 734)
黄昏海岸、Misty Night にさよならを…(06SH 810)
さらばシベリア鉄道、HAPPY BIRTHDAY TO ME(07SH 901)
恋のハーフムーン、ブルー・ベイビー・ブルー(07SH 948)
君と歩いた青春、Silky Morning(07SH 1041)
ロンリィ・ピーポー II、葉桜のハイウェイ(07SH 1312)
満月の夜 君んちへ行ったよ、お墓通りあたり(07SH 1434)
青い実の瞳、バラになって逃げよう(07SH 1504)

2011年2月28日 (月)

ミシシッピ・ジョン・ハート

YouTube に坂崎幸之助が高田渡をゲストに迎えたテレビ番組『坂崎幸之助商店』が投稿されています。

この中で高田渡がミシシッピ・ジョン・ハート Mississippi John Hurt のギター奏法について語る場面が出てきます。高田渡は若いころジョン・ハートのギターをレコードを聴きながらコピーしていたとのこと。いまあらためて高田渡を聴いてみると、やはりジョン・ハートの影響が大きいなと思います。

ミシシッピ・ジョン・ハートは 1920 年代にオーケー・レコーズにいくつかの録音を残していますが、その後 60 年代に再発見されるまで表立った活動は一切ありません。ちょうどサン・ハウス Son House がそうだったように。

YouTube にはジョン・ハートの演奏がかなりの数投稿されています。ギターの演奏もさることながら、彼の暖かい人柄が人々に愛されていたんだなと思いますね。

Richland Woman Blues

2011年1月16日 (日)

フォークの達人:加川良

Photo

四年前の NHK BS 2『フォークの達人』ですが、友部正人のほかに加川良も録画していたので、こちらも DVD から音声を抽出して音楽 CD-R にしてみました。

こちらもしなやかに歌われていて、いいですね。

ゆるいテンポで始まる『あした天気になあれ』などを聴いていると、ブルースの影響を感じます。

僕は加川良のレコードは中川イサトと演った『やあ。』しか持っていないのですが、ここで歌われている曲が入ったものも欲しい。

フォークの達人:加川良(NHK BS 2、2007/01/02)

あした天気になあれ(1974)*
高知(1976)*
ラブソング(1974)*
贈りもの(1991)*
あきらめ節(1969)
生活の柄(1971)
冬の星座(1991)
流行歌(1973)**
夜明け(2001)**
女の証(1978)*
教訓 1(1971)*
幸せそうな人たち(2002)*
ONE(1993)*
君におやすみ(1978)*

加川良
すぎの暢 *
ハンバート ハンバート **
pit 北 / 区域(東京、王子)でのライヴ

2010年7月25日 (日)

ソル・フーピーのハワイアン・ギター

Solhoopii1

Solhoopii2

毎日、暑いですね。こんなときにはハワイアン音楽。

僕はずっと前にこの CD を新聞の試聴欄で知ったのでした。ここでの青木啓さんの推薦記事がとても良かったのです。そして、初めて聴いたソル・フーピー(ハワイ現地の読み方ではホオピイ)はやはり素晴らしかった。

フーピーは 1902 年にホノルルに生まれ、1953 年に世を去っています。そして、この二枚組 CD には 1926 年から 1951 年までの彼の演奏が収められています。音源が SP なので雑音が混じっていますが、音楽を邪魔するほどではありません。それよりも、この時代の演奏に今にはない清潔さを感じます。

まず始めの『12 番街のラグ』。快適なリズムに乗ってフーピーが自在にギターを奏でます。強いドライヴ感を感じさせる細かなフレーズが続きますが、その中にあって寛ぎを失っていないのに驚きます。

スティール・ギターは決して演奏しやすい楽器ではないと思うのですが、そんなことは微塵も感じさせないフーピーの名人芸に脱帽。僕は、チャーリー・クリスチャンのギターやレスター・ヤングのサキソフォンを思い出しました。

フーピーが弾いているのはアコースティックなスティール・ギターで、晩年近くになるとエレクトリックなギターに替えています。どちらかと言えば、アコースティックのほうが細かなニュアンスが再現できていると思います。

Sol Hoopii : Master of the Hawaiian Guitar, Volume One (Rounder)
Original Recordings from 1926-1930

Twelfth Street Rag
I Ain't Got Nobody
Hula Blues
Chimes
Sweet Lei Lehua
Most of All I Want Your Love
Feelin' No Pain
Kilohana
Stack O'Lee Blues
St. Louis Blues
Patches
Alekoki
Farewell Blues
Singing the Blues
Hilo
Tin Roof Blues

Sol Hoopii : Master of the Hawaiian Guitar, Volume Two (Rounder)
Original Recordings from 1927-1951

I Like You
Hula Blues
Tomi Tomi
Hano Hano Hawaii
Kaala
Radio Blues
Indian March
Kohala March
Ten Tiny Toes
Na Alii
Honolulu Hula Hula Heigh
An Orange Grove in California
Hawaii Nei
My Hawaiian Queen
Faschinating Rhythm
Honolulu March

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