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2012年1月28日 (土)

北井一夫『三里塚』

Photo

図書館に北井一夫の写真集『三里塚』があったので借りてきました。2000 年にワイズ出版写真叢書の一冊として刊行されたとのこと。彼の初期の写真集を初めて手にすることができました。

北井さんの写真集で僕が持っているのは『アサヒカメラ』の増刊『北井一夫「村へ」』(1976)と『自然流「日本酒」読本』(1992)の二冊で、ほかには『渡し舟』(1976)や『1970 年代 NIPPON』(2001)などを借りて読んだだけです。

彼の写真はいいですね。でも、その良さを言葉にすることはなかなかできない。カルティエ=ブレッソンともドアノーとも、また木村伊兵衛とも違う。

『三里塚』の巻末に、写真家の金村修氏が「北井一夫によせて」という文を寄せていて、ここに北井さんの言葉を引用しています。

とにかく社会主義リアリズムみたいなもので、いやだなあと思ったものっていうのは、自分でひとつの図式みたいなものがあって、権力者みたいなのがいて、そういうのを図式通りに撮っているだけであって、行かずしてできてしまうという感じですね。だから行った場所での出会いみたいなものがない感じがしますね。

また、この写真集を観て気づいたのは、ネガ・フィルムの枠までプリントされていること、つまり、写真の一枚一枚が全くトリミングなしで作られています。暗室作業のことはわからないけれど、フレームに関しては撮影されたそのままを採用しているようです。

北井一夫『三里塚』(ワイズ出版、2000)

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